【イラスト】名取さなにイヤホンはんぶんこしてもらいたい人生だった

名取さなとは、メスガキ四天王序列三位の女で、17歳のバーチャルナースである。

その恵まれた容姿と天性の愛嬌から彼女のファンアート流通量は非常に多く、人々はそれを「ヌォンタート」と呼ぶ。

 

俺のはじめてのヌォンタートがこれ。

「名取さなにイヤホンはんぶんこしてもらいたい人生だった」

放課後の教室でかたっぽのイヤホンを差し出す名取。可愛いぞ。

pixivこちら

 

これはメイキング的なやつ。背景は3Dのアセットをトレスした。

ラフから色塗りまでの作業工程がこんな感じ。

 

 

絵については特に語るようなことも無いので、折角だから名取について少し話そうと思う。

名取の動画を最初に観たのは確か去年の3月で、それから現在に至るまで全ての動画・配信を視聴している。関連商品を買ったり、イベントに出向いたり、こんなものを作って軽くバズったりしていて、自分は名取のファン(通称:せんせえ)であると自認している。彼女の魅力とは一体何なのか、これだけ大量のVtuberを見てきた自分は何故彼女のことを特に推しているのか、いい機会なのでちょっと真剣に考察してみようと思う。

 

分析系Vtuberのセツナ・リビデシュタイン様は、自身のnote記事の中でVtuberの活動を3つのタイプに分類していて、それは以下のようになっている。

  • クリエイター
  • アクター・コメディアン
  • タイムシェア

そしてその上で、「Vtuberの先陣を切る方々は3つ全てバランスの良い方が多い」と結論づけている。名取は、正にこれに当たる。

 

まず、クリエイターとしての側面。

名取の配信は手作り感が満載で、その端々に彼女なりの創意工夫が見て取れる。

例えばこのサムネイル画像。

手描きイラストだけではなく、左上のロゴまでオリジナルのものになっている。

ただのマイクラ配信のサムネにここまで細やかなクリエイティブを発揮するVtuberはそう多くない。また、雑談配信などでも基本的にオリジナルの背景を使用しており、ひとつひとつの配信に対してクリエイターとして真摯に向き合っているさまが感じ取れる。

 

次に、アクター・コメディアンとしての側面。

名取は、「リスナーを楽しませよう」という意識の強い配信者であると思う。最近はあまりやらなくなったが、モノマネのレパートリーは滅茶苦茶多いし、歌や演技も達者だ。また、例えゲームや雑談配信であっても”オチ”を意識して枠を締めることが多い。

これは直近の実況配信だが、1時間ぴったりできっちりとエンディング(?)を見せてくれている。

また、Twitterでもネタツイ主体で呟いており、例え配信頻度が低くてもリスナーを飽きさせない。

 

最後に、タイムシェアの側面。

これは何かと言うと、リスナーや他のVtuberと”同じ時間を過ごすこと”で、配信で雑談したりがこれに当たる。人気Vtuberの配信では、たとえ低速モードを付けていても物凄い速度でチャット欄が流れていくものだが、名取のコメント捌きはVtuberの中でも軍を抜いて上手い。

これは斗和キセキバズった件とも同じことが言えるが、名取が面白い反応をするので面白いコメントが増える→それに対してまた面白い反応をする→……というループ構造が生まれて、その掛け合いは次第に熟練されたものになっていき、傍から見ていても面白いエンタメが生まれる。

 

 

さて、ここまではセツナ様の分類に沿って見てきたが、名取の魅力というのは上で挙げただけではない。彼女が持っている吸引力の正体、それを一言で説明するのは困難だが、しいて言えばそれは”危うさ”である。

 

実は名取には公式のストーリーがある。

 

 

ストーリーモードを実装しているVtuberは珍しくないが、名取のそれは取り分け不安を掻き立てるものになっており、物語としての始まり、そして終わりを強く連想させる。そんな危うさが、名取が健やかに過ごしている”今”の価値を際立たせて、かけがえの無いものにしている。

また、名取は活動の幅が広がる度に、「自分なんかが〜」といった不安困惑を表に出す。しかし、彼女にはそれを乗り越えていけるだけの力が確実にあって、リスナーもそれをわかっているので自信を持って推すことができる。ニコニコ超会議のステージで大歓声の中歌いきったときなんて、完全にアイドルの佇まいだったし、それを見て涙したせんせえは多いと聞く。(俺は現地でギャーギャー騒いでいたので泣けなかったが)

 

最後に、ここまでつらつらと理屈を並べてきたけれど、こんなものは全て後付けであって、誰かを好きになるのに理由なんて必要ない。それに、本来はファンアートなんて描かなくていいし、アプリを作る必要も、グッズを買うことも、配信を網羅することも、Twitterのフォローすら必要ない。純粋に、好きであればそれでいいはずだ。

強いて言えば、その気持ちを本人に伝えられればグッド。「推しは推せる時に推せ」とはよく言ったもので、それを伝えておかないと、いつか来るであろう”終わり”のときに、激しく後悔することになる。そんな思いはしたくないので、俺はこの場を借りて言っておこうと思う。

 

名取、すこだぞ。

塗田一帆(ぬるたいっぽ)

𝕏アカウント

プロフィール

この記事をシェアして応援する↓