コントラバスソロというイカれたジャンルがありまして。
今回はそんな動画。
バーチャルコントラバスソロ「古城より愛を込めて」
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まずは曲の説明から。
これはギルザレンⅢ世(以下、ギル様)というVtuberのイメージソングで、配信のBGMとしても使われている曲。
作曲はレンチさんという方で、この曲を作った後に自らもVtuberとして活動を開始している。つまり、「V作曲のVの曲をVが演奏してみた」という、まあ完全な内輪ネタ。何も知らない人には申し訳ない。
ギル様というのは非常に特殊な存在で、にじさんじ所属の企業系ライバーでありながら、配信頻度は月に1回程度、その内容のメインは余所のVtuberの紹介という「なぜ怒られない?」と言いたくなるスタイル。
更に特筆すべき点として、ギル様は大抵の配信を見ているというのがある。何を言っているかわからないかもしれないけれど、これはVtuber界隈では有名な話で、ギル様は常にいくつものウィンドウを同時に立ち上げて(いわゆる複窓)、ある程度話題性のある配信はほぼ全て視聴している。ちなみに、俺の作っているChrome拡張のヘビーユーザーでもある。
そういった事情で、ギル様を慕っているVtuberは多い。もちろん俺もそのうちのひとり。
次に演奏について。
コントラバス(ベース)という楽器は、メロディーを弾くように作られていない。ドとレの間が10cmもあるんだから、まあ当然といえば当然だ。しかし、不可能というわけでもない。だから、やる人間がいる。
俺はかつて音大でベースを専攻していて、まあまあ特殊な訓練を受けているから、簡単な曲だったらソロで弾ける。「古城より愛を込めて」については、ずっと「ベースに合いそうだな」と思っていたので、実際に演ってみることにした。結果、滅茶苦茶難しかった。
一番の原因は曲のキー。これはFマイナーで書かれていて、ベースとの相性が非常に悪い。そこで、変則チューニングで1弦を短三度上げて演奏することにした。カラオケでいうと「+3」の状態。
本当はソロ用の細い弦を使いたかったんだけれど、見つからなかったから無理やりそこまで弦を巻いた。結果、弦のテンション(張り具合)が凄いことになって、録音し終わる頃には親指と薬指を負傷していた。これがバーチャルYouTuberだ。
最後に、映像について。
上記の事情により、クオリティの高い演奏はできなかったことを自覚している。そこで、映像だけでも凝ったものにしようと頑張った。「満月の夜に森のなかで木にぶら下がった状態で演奏する」という演出にしたんだけれど、これには意味がある。
まずひとつは、ギル様へのリスペクト。彼は4000歳のヴァンパイアなんだけれど、よく天井にぶら下がるような状態(通称:ヴァンパイアムーブ)になっている。これをそのままオマージュした形。
そしてもうひとつは、現実じゃできっこないバーチャルならではの表現を試してみた結果。ソロの演奏というのは退屈な画になりがちだから、思いっきり物理法則をシカトしてみた。こういう映像なら、ベースという楽器に興味のない人でも最後まで再生してくれるかもしれないなと。
以上で解説はおわり。
今回紹介したギル様とレンチさんのチャンネルを貼っておくので、興味のある人はアーカイブなどを覗いてみてほしい。
・レンチ
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