初音ミクの誕生日だから、俺の性癖の話でもしようか。
ここでいう性癖というのは、えっちな意味じゃなくて、本来の「好み」みたいな意味のほうね。このVRオ○ホの記事でアドセンスのペナルティ食らってるから、しばらく下ネタは封印したい。
まずは去年の話から。
2017年8月31日は、初音ミクの10周年記念日だった。多くのPがそれに合わせて曲を出してきて、俺はハチ(米津玄師)の「砂の惑星」で悶々としたり、ピノキオピーの「君が生きてなくてよかった」でおいおい泣いたり、自分でも人生初のDTMにチャレンジしてオリジナル曲を作ったりと忙しくしていた。その曲というのがこれ。
「リバーシブル・パラダイス」
※以下の文章は曲を聴いてから読んでもらえると有り難い。
DTMもそうだけど、こういう編成の曲を作ること自体初めてで、音楽的には割と滅茶苦茶。それでも俺はいくつかの理由でこの曲を気に入っていて、いまでも時々流している。
軽く歌詞の解説をすると、「地下」と「空」という2つの世界に存在している人物が、お互いに近付こうとして頑張るというお話。この2つの世界というのは「バーチャル」と「リアル」を表していて、初音ミクがリアル(人間)に近付こうと懸命に登っている様子を描写している、ように見せている。
しかし、実際は「私」が初音ミクを表しているという根拠はどこにもなく、タイトルに「リバーシブル」とある通り、人間がバーチャルに近付こうとしている歌としても受け取れる。
ようするに、「私」も「あなた」も、「自分」であり「初音ミク」である。という、ちょっとややこしい表現だ。
俺はこんな感じの、遠く離れた存在がお互いに近付こうとするというシチュエーションに滅茶苦茶弱くて、映画「君の名は。」がクリティカルヒットした理由もまさにこれ。そして、いまドハマりしている”Vtuber”も、これによるものだと確信している。
曲の話に戻るけど、これの創作過程にはちょっとした裏話がある。
当時の俺は、PythonやJuliaのライブラリを使って、機械学習によるボイスチェンジャーを制作していた。統計的声質変換というやつ。動機は至ってシンプルで、「初音ミク本人の声で歌えたら楽しい」と思ったからだ。
しかし、それは失敗に終わる。俺の技術力が足りなかったのも勿論そうなんだけれど、そもそも当時出回っていたライブラリでそんなことを実現できた者はひとりとしていなかった。それでも挑んで、そして失敗した。
いまだと、ヒホさん(ゴミ箱ゆかりさん)という人が似たようなことをやっていて、こっそりと応援している。
俺は単純な機械学習(scikit-learn)を使っていたんだけれど、ヒホさんはディープラーニングで開発していて、現時点だと成果はこんな感じ。
最近はこういう技術がどんどん発達していて、VOCALOID5が発表されたり、ボイチェンおじさんがVtuber界隈で猛威を振るっていたり、Googleの音声合成AIが凄かったりと、見ている分にはなかなか面白い。
きっといつの日か、ボカロは人間と全く同じように歌うことができるようになるだろう。そして、人間がボカロの声質を完璧にコピーすることも可能になるはずだ。俺はそれが楽しみで仕方がない。
最後に、リバーシブル・パラダイスの歌詞より一節引用して、エモい感じで終わろうと思う。
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わかってる それでいいの