祝ってしまうま

初音ミクの楽曲「メルト」が投稿されたのがちょうど10年前の今日らしい。

「十年一昔」という言葉から考えると、メルトは一昔前の曲ということになる。実際、いまの小学3年生はまだ生まれていなかった。マジか。

 

俺がニコニコをよく見るようになったのはそれぐらいの時期からで、ちょっとうろ覚えだけど、確か最初に聴いたボカロ曲がメルトだったと思う。

それから現在に至るまで、ずっと同じバージョンのメルトを聴いている。去年cilliaが投稿した音街ウナによるカバーとかも滅茶苦茶凄いんだけど、やっぱりryoの最初のメルトが落ち着くし、自分の中の「初音ミクの声」はこれになっている。

 

人は思春期の頃に存在したテクノロジーを「当たり前にあるもの」として捉えるらしく、俺にとってのボカロも、別に夢の技術とかではないし、カラオケでボカロ楽曲を歌うことにも抵抗はない。どちらかと言うと、あんなに難しいソフトウェアを使いこなす人間(P)の方に関心する。Michie Mとか、多分初音ミクと一線越えてるでしょ。

そういう意味では、シンガーとしての初音ミクは別に特殊な枠ではなくて、人間の女性シンガーと何も変わらない。それでも、俺は好んで初音ミクを聴く。何故なら彼女は特別だから。その意味については別の機会に詳しく。

 

メルトという曲も、数え切れないほどあるボカロ楽曲のひとつでしかない。でも、やっぱり特別な曲だなと思う。それは今日のニコニコを見ていてもわかるし、自分の中でも大切な引き出しの奥底に収まっている。

 

今ではryoはsupercellの楽曲担当としてメジャーで曲を書いている。そして歌い手だったガゼルはやなぎなぎとして活躍中。少し寂しいような気もするけど、10年も経てば色々と変化するのは当たり前のことだ。

それでも変わらないものも確かにあって、いまでもメルトの「恋に落ちる音」を聴く度に、ほんの一瞬、時間が止まる。

 

12月24日追記:ガゼル帰ってきた。

塗田一帆(ぬるたいっぽ)

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