さあ、今年も始まりました、フィンダーおじさんのクソ動画ノック。
解説は前回に引き続き、塗田一帆が務めさせていただきます。
よろしくお願いいたします。
……ってな感じでね。マジで始まっちゃったよ。
フィンダーおじさん「クソ動画10本ノック」
前回のクソ動画ノックは100本だったので、その数は1/10となっている。
その分クオリティが上がっているのか?
それともクソ度が上がっているのか?
一緒に見ていきましょうね。
前回の記事はこちら。
なお、前回は5段階の「レビュー」と称して星を付けたりしていたんだけれど、今回はフィンおじ本人のメンタルに配慮して「解説」のみとさせていただく。途中で挟まる筆者の所感(茶番)もナシで。
これマジで凄すぎる…作者本人以外知り得ないような元ネタ解説まで事細かに100本とも網羅されてて、フィンおじ学会の重要文献になりそうクル…😹
ただ「面白くないほど★が増える」という歪んだシステムのせいで★5が出るたびに凹むという意味わからん情緒にさせられるのだけはやめてくれ!!! https://t.co/HCbYpuwnN9
— フィンダーおじさん😹 (@FinOji_ch) December 6, 2020
それでは、レッツ・クソ!
1.ヨーデルおじさん
今回のノックは定番の「〇〇おじさん」シリーズからスタート。
しかし、えいりな刃物氏制作のOP映像によって、新シリーズであることが明確に感じ取れるつくりとなっている。
冒頭、いつものぼやきがやたら高音になっており、「これは『モ ス キ ー ト お じ さ ん』とどう違うんだ?」という疑問が浮かぶが、そこはしっかりと新作。音程が絶妙に上下することによってヨーデルっぽさを醸し出すことに成功している。語尾に(ヨーデル)って付いてるしね。(※後に打ち上げ配信にて音程の上下はミスであったことが判明)
中盤からは「セッションに出てくる怖い先生」ことフレッチャー先生が登場するが、これは前回100本ノックの「【悲報】フィンおじ、ついに許されなくなってしまう。」からの繋がり。まだ許してなかったのかフレッチャー。ちなみに下半身はいらすとやの「ミーデルを着たスイスの女性のイラスト」を利用している。この辺りからの音程は綺麗にハマっていて大変心地よい。
そして終盤、なんとフィンおじは羊になってしまう。これは前回100本ノックの「【悲報】フィンおじ、羊になってしまう。」からの繋がりであり、連続で【悲報】が続くというコンボになっている。そして特筆すべきは、引用している2本ともオチではクリエイターを引退しているという点。これはフィンおじの深層心理が影響しているのか、それともただの偶然か……ノック1本目にして不穏な空気を感じる。
フィンおじ、大丈夫だよね?(深読みおじさん)
ちなみに、音源の「She Taught Me How To Yodel(スイスの娘)」は厳密に言うとヨーデルというジャンルではないらしいが、細けぇことはいいんだよクソ動画なんだから。
こちらも大定番、絵描き歌シリーズ。また、「フィンダー害悪部」の内輪ネタでもあるメソッド。
しかし、再生を始めてみると普段のそれとは様子が違うことがわかる。
バックに流れるのは「ドラミちゃんのえかきうた」であり、ベースとなっているのは太古のFLASH動画「ドラミちゃんの「ダイナマイト」」
かなり細かい部分まで再現されており、これは平成のクソ動画と令和のクソ動画のハイブリッドと呼べるだろう。
主役になっているのは、さえきやひろママによって生み出され、2021年5月21日に公開されたうゆゆchang。つまり前回のノックにはいなかった新キャラであるという点も、その斬新さを際立たせている。
途中、フィンダーおじさん&コレジャナイおじさん&大山のぶ代が流れを遮ろうとするものの、うゆゆchangのツッコミによりそれは何事もなかったかのように続行される。Just do itおじさんの登場にも決して動じない。かわいいとは、つまるところ無敵なのである。
ちなみに、フィンおじの血液はピンク色であることが鷲巣マリオパーティで判明しているので、うゆゆchangは無実。本当にキムチ料理を作っていたのだろう。(あるいはコレジャナイおじさんの……?)
ところでANYCOLOR田角陸にフォローされているのは何かのフラグだろうか。3Dフィンおじでローションカーリングとかやるのかな(地獄)
また「〇〇おじさん」シリーズ?しかも「感電」の擦り……いよいよ本当のネタ切れか?
と思いきや、これまでとは一線を画するクソが満を持して登場。
そもそもサムネの段階で、前回ノックの「米津玄師 「感電」に登場する全身銀色おじさんのモノマネ」のパロディーロゴを捨てて、公式のを被せちゃっている。
動画の内容はというと完全なる出落ちであり、最初の5秒で「もうわかったよ」とお腹いっぱい。薄っすら後ろで流れているフィンおじの声(何の配慮?)とか、「エリーゼのために」の音程に合わせにいくとか、多少のツッコミどころはあるものの、流石に酷い。
更にいうと、ここまでフレッチャー先生→羊→感電と、前回のノックのネタを上から順番になぞっていっているだけ。
まあ、再利用できる素材が豊富にあるというのは悪いことではないのかもしれないが。
フィンおじはSDGs(持続可能な開発目標)を掲げていた…?
この曲は「ぴこまりんご飴☆」といって、Sound Horizonの2nd Pleasure CD「Pico Magic Reloaded」のボーナストラックとして収録されているもの。リリースは2003年8月17日。ちなみに「ぴこまり」とはあらまり氏の108ある人格の一人らしい。
この曲を使ったネタ動画というのは数多く存在するが、フィンおじの文脈で語ると、2014年投稿の「不信ちゃんの誕生日?マジなら害悪四天王が総力あげて祝うが。」にて全く同じ(顔が段々デカくなる)メソッドを確認することができる。しかしその後のサビ部分以降はカットされており手抜き度が格段に上がっている。
それをどうにか誤魔化そうと思ったのか、爆発のエフェクトがいつものバッジャーの画像より豪華で、円メアリー氏の「Простите меня おじさん(ロシアンおじさん)」と同じものを使っている。
後半のエヴァ風の次回予告では、「豪水と肩を並べる新しいコンテンツが登場」とのこと。
これは期待できる……のか?
5.オーキド博士の「そりゃそうじゃ」で 米津玄師「Lemon」
冒頭、OPカットで始まるこの動画。これはアニメ等では第1話や最終話などの特別回で用いられる演出である。また、素材として使っているカラオケ動画を確認すればわかるが、前奏部分すらカットしている。
そして、これまで米津玄師を散々擦ってきたフィンおじが、満を持して代表曲「Lemon」に手を出したとなれば、強制的に期待が底上げされる。サムネにフィンおじがいないというのも一般ウケを狙っている感があり印象的だ。動画の1フレーム目にオーキドのドアップを持ってきたのも、Twitterでの拡散を狙ったものだろう。(Twitter動画では1フレーム目が自動的にサムネに設定される)
しかし、その期待は一瞬の内に裏切られる。何だこれはいい加減にしろ。
通常、「Lemonを使ってネタ動画を作ろう」ということになれば、あの謎の効果音「ウェ!」に着目して組み立てるであろうと想像できる。ガーリィレコードが「ミット持ちする米津玄師」で披露したネタのように。
ところがフィンおじの発想(クリエイティブ)は我々の想像の斜め上をいく。なんと歌パートに無理やりオーキドの台詞を被せたのだ。音程すら弄らず。まさにタイトル通りではあるものの、その無理矢理感は明らかに視聴者の許容範囲を超えている。
しかし、面白いことにフィンおじのTwitterによるとアナリティクス上では普段の動画よりもウケているらしく、更には「本当に僕が「面白い!!!」と自分で思ってるのは今日みたいなやつです。」との発言もあった。どういうことなの???
ちなみに、コメントによって「オーキドの線画がベクターで描かれている」という点が指摘されており、これはどれだけ拡大してもオーキドの輪郭がぼやけないようにという配慮である。一体どこまでオーキドに本気なんだこのおじさん。
YouTuberあるある:文字だけのサムネで謝罪動画出しがち。
フィンおじ、ついにやっちまったか?と思い動画をクリックすると、そこに現れるのは「鬼滅の刃」の鱗滝さんになってしまったフィンおじの姿。そして、100本ノック81本目「【お披露目】絶対にバズる新衣装を発明しましたクル」でも登場した市松模様のフィンおじ。
このふたりが揃ったということは、そう、あの名シーンの再現である。「判断が遅い」!
しかし、鬼滅のアニメ2期が終わった後にこのネタをやるのはちょっと便乗が遅いのではないか?
という考えがよぎるのも束の間、畳み掛けるように繰り出されるのは「判断が遅い」に掛かったフレーズたち。これは100本ノック82本目「トリック・オア・許してくれ 一日遅れの仮装パーティ」と全く同じ構成となっている。
……みなさん、お気づきだろうか?
そう、これは100本ノック81本目と82本目を足してクソで割っただけの動画なのだ。
でも、最後の「シンプルに作業が遅い」だけは……これに触れるのは止めておこう。
7.無断転載おじさん
「〇〇おじさん」シリーズ3本目。
今回はYouTubeの無断転載動画あるあるを詰め込んだ一本となっている。
YouTubeのAIをかい潜るためのテクが散りばめられており、本編はワイプ表示&アス比の改変。その他にも謎の海辺の映像、くるくる回る”RECOMMENDED”のロゴ、よくわからないパーティクルの背景など全部盛り。(しかし音声については無加工)
本編は、テロップや台詞を見た感じ100本ノックの「原 点 回 帰 お じ さ ん」と同一と思われるが、ポジティブ正論クソコンビ(Just do itおじさん&しかるねこ)が登場する直前に動画が終わる。
このような続きが気になる終わり方のことを「クリフハンガー」と呼んだりするが、チャンネル登録を促す”SUBSCRIBE”が唐突に現れるというのはこれまでの作劇手法の常識を破壊するような斬新さを孕んだ……いや、ごめんそこまでじゃないや。
こころなしか普段よりもEDの安心感が強い。
「ハム太郎とっとこうた」のセルフMAD。サムネの破壊力がもう高い。
開幕、トレースしたロコちゃん(上半身のみ)をそのまま上に被せるという丁寧なんだか雑なんだかよくわからない手法によって元動画を高画質で再現している。そして顔面はフィンダーおじさん……なのだが、もう感覚が麻痺していてあまり違和感を感じない。
その後はハム太郎&ハムちゃんずの代わりにフィンおじ&フィンおじキャラクターズ(?)が登場。ポジティブ正論クソコンビはここで使うのね。
走るフィンおじのモーションに関しては「夜に駆ける/フィンダーおじさん」などの使い回しか。
そして久々に名取さなちゃんに愚痴を聞いてもらう装置が登場。ちなみにこの動画(とっとこフィンダーおじ太郎)がアップされた時に名取は原神の配信をしていた。21時に投稿間に合わなかったのか。
尺余りの調整には「てんどんまん ソロ」踊ってみたを利用。「どこでも眠るよ」の部分でも「業火の上で踊る姿を見世物にされる哀れなおじさん」の背景をリサイクルしているので、てんどんマンシリーズには大分助けられている。
――僕はフィンダーおじさんの「豪水」シリーズが大好きだった。
「豪水」「豪水 リベンジ編」「豪水 〜最終章〜」
この三部作を観てからでないと眠りにつくことができないほど豪水に入れ込んでいて、家族や友人たちにも日頃から布教して回っていた。
でも、みんなは口を揃えて言う。
「豪水なんてクソ動画じゃないか!」
「それがいいんじゃないか!」
そんな言い争いに終止符を打ったのは、なんとあの米津玄師だった。彼は「ハチ」のニコニコ動画のアカウントを使って、「豪水 〜最終章〜」を無断転載したのだ。
結果、「豪水」はニコニコ動画の大人気コンテンツになった。
今日もその動画は、沢山のコメントで賑わっている。
……ごめん全部幻覚です。
10.ダンスそりゃそうじゃダンス/オーキド博士 covered
もう本当に勘弁してくれ。こんなもん解説できるか。
フィンおじは前回のノックでもダンスロボットダンスをカバーしており、「ダンス許してくれダンス」として公開している。
共通点としてはAメロBメロは無理やりの溶接→サビで音程を合わせてくるというカタルシス。
しかしオーキドの方はその素材の少なさからか、歌詞までは合わせられておらず、「皆もポケモンゲットじゃぞ」で統一されている。あとコウメ太夫も登場しない。
唯一の救いとして、オーキド版はプレミア公開によって投稿されたので、そのコメント欄で巻き起こった嵐阿鼻叫喚を楽しむことができる。
というかこれ、もしプレミア公開のコメント無かったら純粋に事故でしょ。
ちなみにオーキドの音声素材はここにある。
解説以上!
HAPPY END!
ちなみに、後日フィンおじのFANBOXにて本人による解説が投稿されるらしいので、是非そちらも合わせてお楽しみください。
……あれ、俺がこれを書いた意味って?
■続編
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