何の前触れもなく母がそれを買ってきた。
そうか、そういえば人はいつか死ぬんだっけ。
「もしバナゲーム」は36枚1セットのアナログカードゲームで、それには数字やマークではなく「死ぬ間際のシチュエーション」が書かれている。例えば、
・家で最期を迎える
・大切な人とお別れをする
・機器につながれていない
こんな感じのが36パターン。これを場に捨てたり拾ったりして5枚のカードを手札にキープする。そして最終的にその中から3枚のカードを選び、それを選んだ理由等を話し合う。勝敗やポイントはない。
プレイ中は死ぬ時のシチュエーションについて「どっちが重要か」を考え続けることになる。
・不安がない or 清潔さが保たれる
・意識がある or 親友が近くにいる
・信頼できる医者 or 痛みがない
こういった本来比べられないものを嫌でも比べて、重要なものだけを残す。カードを捨てる(拾う)基準は自分が死ぬ時にどうありたいかなので、他人が捨てたカードが自分にとって大切なことだったり、その逆もあり得る。そういうやりとりの中で自然と各プレイヤーの生死観と向き合うことになる。
ちなみに俺が最終的に残したカードはこの3枚。
・思いを聞いてくれる人がいる
・ユーモアを持ち続ける
・他人の役に立つ
これは気軽に生死観を語るツールでもあるけど、自分の心の深い所にあるものを発掘するのにも役立ちそうだ。そして両親に関してはほぼ間違いなく俺が生きているうちに死ぬので、こういう希望はなるべく叶えてあげなきゃなと。妥協の中で死ぬの、嫌だもんね。
ちなみにこれ、わいわい喋りながらやると普通に面白いので、純粋にレクリエーションとしてもおすすめ。
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