いいねはいいのかよくないのか

Facebookの初代CEOショーン・パーカーが「あれは作るべきじゃなかった」とか言いだした。

世間的には「インスタ映えがー」とか言ってやたら盛り上がってるけど、実は深刻な問題なのかもしれない。

 

どうして誰しもがSNSに熱中するのか。

結論から書くと、みんな褒められたいんだと思う。そして、現実では満足に褒められていないとも言える。

これは散々色んなところで言われている「承認欲求」とは少し角度が違う。

 

例えば学校のテストで1番の成績を取ったとき。

「今回の最高得点は◯◯だ。頑張ったな」

 

頼まれた業務を滞りなく遂行し、期限までに終わらせたとき。

「ありがとう。これで問題ないよ」

 

これって褒めてるか?

努力を認めるとか、感謝するとか、「褒める」とは少し違うと俺は思う。

 

じゃあSNSで褒められるような投稿をするとどうなるか。

 

「神」

「天才かよ」

「あまりにも尊い」

「お前のことが好きだ」

「いいね!×99」

 

この差。

 

また、なにげない日常会話ではこんなパターンも見られる。

女の子がお洒落なアクセサリーを買ってきて身につけているとき。

「えーそれ可愛い!どこで買ったの?私も欲しいなー」

 

それアクセサリーを褒めてるよね。

 

一方、ネットで拾ってきたおもしろ画像をTwitterに貼って「これは草」とだけ書いたとき。

 

「爆笑したwww」

「すげー!お前有名人じゃん!」

「いいね!×1万」

 

これは草。

 

俺も経験あるけど、そういう褒め言葉は全部自分へのリプライとして来るから、感覚がおかしくなる。こんなん現実で頑張るの馬鹿らしくなるし、そりゃバーチャルYouTuberも流行るだろうよ。あと「草」って初めて使ったけど、めっちゃ便利で草。

 

もうここまで来たらいっそのこと現実もSNSだと思って過ごしてたほうが楽しいかもしれない。

「いいねボタン」押すのと、「いいね」って口で言うの、あんま労力変わらないし。「ありがとう」に「素晴らしい」を付け足すとか、「ごちそうさま」に「美味しい」を付け足すとか、言われた側は確実に嬉しい。

 

まあ我々日本人はそういうの照れちゃうんだけどね。

「自分がされて嫌なことはするな」って小さい頃教わったけど、「されて嬉しいことをしろ」とは言われなかったもんな。これはよくないね。

 

もうみんなでおでこに「いいねボタン」つけて過ごすか。

塗田一帆(ぬるたいっぽ)

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